先日二日間限定でBar BenFiddichは
やってみた理由は
緊急事態宣言下の苦肉の策というよりは
アルコールがないBarってどうなんだろ?
っていう興味本位が大いに優って敢行。
なんで興味本位があるかっていうと
世界的なアルコール離れ
最近の若い方のアルコール離れ
なんてゆうニュース記事を良く耳にするのだけれどもいま一つ僕にとっては実感が薄い。
そもそも職業的に
Barでバーテンダーをやっていると
お酒を飲まない人とあまり出会わない
お客様と仲良くなるともうそれは必然的に
お酒がきっかけで知り合ってる訳だから
そこから派生して知り合った人もお酒繋がりになるというループが生まれる。
たぶんここがいけない。
実感がない。
実際この二日間限定のモクテルBarをやったら
BenFiddichは有難い事にメチャクチャ混んだ。
予想に反して混み過ぎてお客様には迷惑を掛けてしまった。本当に申し訳ない。
そう、需要ってそれなりに強いんだなと思った。でもそれは需要なのか、まだお客様は需要に行く前の興味の段階なのかはわからない。
でもきっと今後もノンアルコールという概念は
バーデンダーをやっていたら続くだろう。
モクテル(ノンアルコールカクテル)を
所望される方には大別すると以下だろう。
①アルコールは飲めないけどBarを楽しみたい
②アルコールは飲めるけど敢えてアルコールを飲まない選択肢をとった人。
③アルコールは飲むし好きだし、でもモクテルの世界観も味わってみたい。
BenFiddichの先日の二日間限定で開催した
モクテルバーは③に該当するお客様が多かった。それは需要というよりは興味を持ってくれたお客様が多くモクテルの黎明期を感じさせるものだ。
僕も二日間モクテルバーをやってみてとても面白かった。
バーテンダーをやっているということは
酒類を売っているという事が当たり前過ぎた。
僕はカクテルを主体とした混ぜる事が多い
バーテンダーであるから酒類を軸に構築する流れとなる。その酒類を取り上げた時にどうやって構成していこうかとても悩んだし勉強になった。
カクテルというのはアルコールがあるから
ボリュームが保てる。そこに
甘味、酸味、苦味、旨味、塩味などの様々なテクスチャーで軸を纏わせる。
そのアルコールを使わないで
ただのミックスジュースではない
モクテルに仕上げるというのは実は僕は
あまりやったことがなかった。
一つ例にあげるならば先日のBenFiddichモクテルバーで作ったカクテル
無花果の葉の真空氷結抽出茶
+
清澄化したリンゴジュース
+
ドクダミ
つまり
無花果の葉を乾燥させた茶はシナモンのような香ばしい香りと味わい
+
リンゴの甘みと酸味のバランス
+
ドクダミのアルデヒド類による癖のある
このようにモクテルとは重層的であり一体感
ミックスジュースとは違う
そもそもモクテルとは
「見せかけの」「似せた」という意味の
mock「モック」とcocktail「カクテル」を
組み合わせた造語。
アルコールにも感じるような味わいを指す。
造り手側からするとこれを本家に再現するのは
至難の業である。
ただ、言えることは今まで僕はカクテルを
作る時にアルコールありきで考えていたから
今回の期間限定のモクテルバーは
ノンアルコールという壁と向き合えてとても良い勉強になった。
アルコールを使えない制限下での
ミックスジュースではない新たな
香り、味わい、テクスチャー、視覚的要素、
自分はまだまだ経験値が足りないけれど
少しずつ研磨してゆきたいと思いました。
またBenFiddichでやりたいと思いますので
楽しみにしててください。