鹿山です
②のトークセッション
一度インドへ行きたかった
漠然と鹿山は10代の時に【深夜特急】を読んで
インドへ行ってみたいなと思っていた時期があった
そんな心は忘れていて35歳
しかしながら2018年に毎年行われている
東京international Bar showにて
お手伝いしているとインド人御一行様がいて
例に漏れずBar BenFiddichにもその日の夜に
訪れてくれた。
鹿山が昔、インドに恋い焦がれた時期があるんだとBenFiddichのカウンターにて
インド人に熱弁していたら後日一通のメール
Keshav(ケシャブ)という人物から
【I would like to invite you to the Mumbai Bar show that opens in 2019】
そう、いま世界同時多発的にBarブームにより
各国自国のBar showが開催される
2019年にも満を持してインドにも
ムンバイBar showが開催される
その視察として
2018年の東京international Bar showに酒類関係者のインド人御一行が来ていたのだ
なので招待され
2018年5月から時を経て
2019年2月インド ムンバイ行ってきた
ムンバイについて軽くおさらいしよう
ムンバイ(Mumbai)はインド西海岸にある
マハーラーシュトラ州に属する
インド最大の商業及び経済都市
元々は別々の小島が植民地時代には
埋め立てが完了し半島のようになり
南に行けば行くほど
イギリス旧植民地時代の名残が色濃く残る
植民地時代は東インド会社の貿易拠点とし
大いに海運都市として栄えたのだ
今回のKeshav(ケシャブ)という人物から頂いた
鹿山のインド ムンバイ Bar showの仕事内容
【イベント正式名はThe Vault Biennale】
①二日間において行われるイベントによるVIP会員の特設バーカウンターにおけるカクテル提供
②トークセッション
BenFiddich以外からも
メキシコシティからBar Licoreria Limantourの
オーナーバーテンダー ベンジャミンさん
ギリシャはアテネからThe Clumsiesの
オーナーバーテンダー アレックスさん
実は共に2017年、2018年と共に
world Best Bar50にランクインしており
【なぜランクインできたのか?】をテーマにしたトークセッション
③KoKo Barというムンバイの随一のBarでの
ゲストシフト
④ムンバイの飲食店オーナー向けのBenFiddichについてのプレゼンテーション
⑤ムンバイのホテル専門学校の生徒向けトークセッション
てんこ盛りな内容
スタッフへ当日のカクテルのレクチャー
シャキーン
と様になるように
カクテル作ってそうな画像だが
手前の人々の画像がブレているように
とんでもない人の数とオーダーでパンク
今まで色々な国でゲストバーテンダーをしたが過去最高に崩壊
目標は4時間でカクテル500杯を伝えられたが
到底無理である
なぜパンクしたか?
インド人自由過ぎて席に着いてオーダーを受けるわけでもなく皆が皆カウンターににじり寄って
想い想いにオーダーをするので
オーダー仕分け、訳が分からなくなったというところだ
あるインド人のおばちゃんなんかは
インド人のおばちゃん
『あなたの特別なカクテルを私に頂戴よ』
鹿山
『あっ、これ今回のBenFiddichの特別なカクテルメニューです。ここから選んでください』
インド人のおばちゃん
『私はみんなと同じメニューは嫌なの。私だけの特別なのを作って』
鹿山
『うぉーい』
そもそも忙しくパンクしてるのに初めてはいるカウンター内だからそもそもどこにどの材料があるかわからない状況で更にパンクに拍車をかける
インド人のおばちゃん
ただ、インドの人々
底抜けに明るい
働いていて楽しかった
インドの酒事情というのはとても厳しい
主にヒンドゥー教
そこにイスラム、キリスト、シーク、ゾロアスター、仏教
様々な宗教的倫理観があり州ごとに自治権が強い為、場所によっては禁酒法を敷いている州もある
ムンバイも他州に比べれば外国資本が多い街でありその点は緩やかだが
国道から半径数百メートル以内は酒を売ってはいけないという州法があったりもする
【ただ賄賂,権力で覆ることは可】
そしてインドは
外国産のお酒の
酒税、関税がメチャクチャ高い。
これは国産の内需を守る為でもあり、多くの
酒類が入ってこない。
ゲストシフトしたKoKo Barのヘッドバーテンダーはとても優秀だ。彼はとても酒類に対して勉強しているし博学であった
インドは外国産の酒類がさほど入ってこないから
【インドに無ければ作ればいいんじゃない?】
という方針で
リレブランが自家製
アマーロも自家製
カンパリすら正規インポートされていないので彼らでカンパリを自家製で作っていた
日本だと当たり前にあるものが多く便利
インドにおいては無いものが多い
知らなければそれはそれで幸せ
だがしかし
ヘッドバーテンダーの彼は物をよく知っていて
物が少ない環境下において何とかしようとしているハングリー精神はとても勉強になる
最後にインドのホテルビジネス学校へ通う20歳前後の生徒とのトークセッション
インドは州によって異なるがここムンバイの
マハーラーシュトラ州の飲酒年齢は22歳から
彼らは飲酒年齢に満たないので今回の
Mumbai Bar showのイベントには参加できない
彼ら向けの学生セミナーを行った
インドはいま爆発的に嗜好品の需要が増加している。
それは目覚しい経済発展の賜物で
さすれば連動でBar文化も盛り上がる
しかしながら
関税のハードル、内需を守る為の
外国産の輸入規制
思う存分のものが正規で入りづらい
しかしそれを打破して
新しいBar文化をインドで作ろうという運動が
今回のは【The Vault Biennale】という
酒の祭典
それを指揮したのがイベントのオーガナイザーであり
鹿山を今回インドへ召還してくれた人物
クシャブ氏だ
ありがとう